2016年6月16日木曜日

雨が降ってきましたが…

昼㒵(ひるがほ)の秣(まぐさ)の員(かず)に刈(から)れけり
(『新訂 一茶俳句集』丸山一彦校注 岩波文庫 1990年)
今朝は,雨が降り出してきたので90mmマクロレンズで撮影です…
池を作り蓮咲かせようと思う生(お)い先幾許(いくばく)かと思う 萩原井泉水
(『日本の詩歌19』中央公論社 昭和44年)
我等兄弟の不具を鰻売るたたりと
      世の人云ひければ

鰻ともならんである身や五月雨   富田木步(とみたもっぽ)
(『現代日本文學全集91 現代俳句集』筑摩書房 昭和32年)
五月雨(さみだれ)
陰暦五月,梅雨どきの長雨。
山本健吉『基本季語五00選』によると,
「さみだれ」「さつき雨」には雅語の響きがあり,
日常語としては「梅雨」が一般的だと。
「さみだれ」の「さ」は五月(さつき)の「さ」と同じで,神にささげる稲のこと。
つまち「五月」は稲を植える月,「みだれ」は「水垂れ」か,とある。
「五月雨」は,稲を植え育むのに必要な水をもたらす。
この雨を鬱陶(うっとう)しいと嫌う向きもあるが,
日本人にとって貴重な雨であることは言うまでもない。

古来五月雨は多くの詩歌に詠まれてきた。
五月雨の降るころは田植えどきであり,
田の神に敬意を表して夫婦の交わりや恋人との逢瀬(おうせ)を
慎まなければならなかったから,
満たされない気持ちや物思いの歌が多いという。
俳句にも詠まれている。

  五月雨をあつめて早し最上川  松尾芭蕉
  
  さみだれや大河を前に家二軒  与謝蕪村

  五月雨や上野の山も見飽きたり  正岡子規

(『雨のことば辞典』倉嶋厚・原田稔編著 講談社学術文庫 2014年)
あぢさゐのたわわにあるや通過駅
(『夏みかん酢つぱしいまさら純潔など』鈴木しづ子著 河出書房新社 2009年)
エゾミソハギ

十薬(じふやく)の匂ひにおのれひき据(す)ゑる  橋本多佳子
(『日本の詩歌30 俳句集』 中央公論社 1979年)



 紅薔薇は真白き薔薇が大鳥の夢を見るごと人を思へる
(『与謝野晶子歌集』与謝野晶子自選 岩波文庫 1985年)
嘆く日のみな一杖の葡萄(ぶだう)の木  秋元不死男
(『日本の詩歌30 俳句集』 中央公論社 1979年)
先週,見たときと違って,背筋を伸ばしていましたp(^-^)q
ムラサキクンシラン
くちなし 枝子[風土記]
クチナシの漢名は巵子,梔子。
昔はこの果実から採った黄色色素を染色に用いた。
『源氏物語』の「くちなしの袖口」とあるのはそれである。
また,漢方では乾かした果実を吐血,利尿剤に用いる。

(『古典植物辞典』松田修 講談社学術文庫 2009年)

再会を楽しみにしていました(*^-^*)
捩花(ねじばな ねぢばな) 文字摺草(もじずり)・もじばな
ラン科の多年草。
芝地・草原に自生する。
茎の高さ30センチぐらい。
広線形の葉が二,三枚,根もとから斜めに開く。
5~7月頃,茎を立て上部にらせん状にねじれた穂を出し,淡紅色の筒状の花を開く。
捩花の名は花穂の姿を端的に現わしているが,文字摺草の名もある。
まれに白色や緑色をおびた種類もある。

(『カラー図説 日本大歳時記[夏]』講談社 昭和57年版)
ヘメロカリスかな(・・?
コヒルガオ(ヒルガオ科)
最初見たときは,ヒルガオとコヒルガオの区別が出来なかったけど
葉の形で区別するようになりました。
最初,クチナシとコクチナシの区別が出来なかった(^0^;)
でも,クチナシを知ると,なるほど小クチナシだと分かるようになった。
そんなσ(^_^;なので,名前を表記していてもご注意下さい(^^ゞ
なにわの伝統野菜「勝間南瓜(こつまなんきん)」

みんなたつしやでかぼちやの花も
(『山頭火句集』 村上護 編 ちくま文庫 1996年)
ヒルガオは最初に紹介した一茶の句のように刈られたどうなると思いますか(^_-)