2022年11月22日火曜日

小雪

朝は、歩いていると一枚脱ぐほどポカポカ陽気でした。
でも、西の空には雲が低くかかっていました。
午後から曇りで、明日は雨の予報ですね。
今日は

 小雪(しょうせつ)

 そろそろ北日本や山沿いから初雪の便りが届くころ。
晴れた日に風に運ばれて花弁のように舞う雪を「風花(かざはな)」と呼びます。
まだ雪が降るには早い平野部でも、ふと風花を見かけることがあるかもしれません。
小雪を含む旧暦十月には、「小春(こはる)」という異称も。
晩秋から初冬にかけ、移動性高気圧に覆われて春のように暖かくなる日があります。
そんな陽気が「小春日和(こはるびより)」。
小春は冬の季語になります。
(『イラストで楽しむ日本の七十二候』アフロ著、森松輝夫絵 中径出版 2013年)
  春と間違えて返り咲く花

この時季、何日か暖かい日が続くと春の花が勘違いして咲き出すことがあります。
そんな小春日和にうっかり咲いてしまう花を「帰り花」「忘れ花」「狂い花」などといわれます。
桜、梅、梨、躑躅(つつじ)などに見られるとか。
(『イラストで楽しむ日本の七十二候』アフロ著、森松輝夫絵 中径出版 2013年)
新型コロナが不安をかき立てていますが、乳幼児にとって怖いのは…

 乳幼児の急性脳症

 インフルエンザウイルスはくしゃみやせきなどの飛沫で伝染し、感染したヒトは短い潜伏期間(1~4日)の後、悪寒、頭痛、発熱、筋肉痛、関節痛などの症状をしめし、上気道炎をおこして、1週間以内に自然治癒します。
このウイルスに直接作用する薬剤はなく、風邪症状にたいする対症療法がなされます。 
 ふつう、ヒトはインフルエンザウイルスだけの感染では死亡しません。
流行期とくに秋から冬にかけての流行では、肺炎球菌、ブドウ球菌、インフルエンザ菌などの二次感染を併発して死亡率を高めていると推定されています。
もちろん、二次感染がおきる危険があるときには抗生剤などの投与がなされ、インフルエンザが原因で死亡することが少なくなっていました。
(『現代の感染症』相川正道、永倉貢一 岩波新書 1997年)
 ところが、1995年秋に開催された日本ウイルス学会で「インフルエンザによる乳幼児の急性脳症」が、あいついで報告されたのです。
以前からインフルエンザによる脳症や肝臓障害などは知られていましたが、インフルエンザとの因果関係は明らかではありませんでした。
 94年秋から95年春にかけて、インフルエンザが全国的に猛威をふるい、83万人が感染しました。
北海道の脳症患者は、全員5歳までの乳幼児で、高熱、せき、鼻汁などのインフルエンザ症状を呈した後、とつぜん、意識がもうろとなり、けいれん、頸部(けいぶ)硬直やひきつけなどの典型的な脳症状をしめして、昏睡のまま死亡しました。
市立札幌病院小児科を中心として、道内の小児科の入院施設をもつ医療機関96施設を対象に疫学的調査がなされ、インフルエンザによると思われる急性脳症13例が見出され、そのうち7人が死亡していました。
しかも、7人はいずれも、症状発現から二日以内という短期間に死亡していたのです。
このように発熱から神経症状の発症、死亡までの経過が1~2日までという急激な変化は、いままでの脳炎・脳症には見られなかったのです。
 同じ頃、九州の長崎大学病院小児科でも同じような急性脳症をおこした患者が発見され、県下20病院の小児科での急性脳炎、急性脳症の発生状況調査がなされました。
その結果、6施設から計12人の患者発生が報告されました。
臨床症状では、全員に高熱、けいれん、意識障害があり、完治したのは3人のみで5人が死亡しました。
発症時期は県下でインフルエンザが爆発的に増加した時期と一致しており、3人の咽頭ぬぐい液からA香港型ウイルスが分離され、血清抗体価検査から一人はA香港型、一人はB型の感染が疑われました。
脳症をおこした患者は全員、インフルエンザワクチンの接種を受けていませんでした。
 さらに国立予防衛生研究所(予研)ウイルス部は、95年1月に急性脳症で死亡した2歳の男児の髄液から、その時期に流行していたA香港型ウイルスをRT-PCR法で検出し、腎臓や脊髄組織にも多量のウイルス抗原を見出しました。
これはインフルエンザウイルス感染と脳症との直接的な因果関係を証明したことになり、インフルエンザ感染症ではウイルスが体内に広く分布していることをしめしています。
予研ウイルス部は、94年から95年にかけてのインフルエンザの流行によって、全国で100人以上の患者が犠牲になったと推定しています。
 安全なサブユニットワクチン

 予研では、毎年その年に流行すると思われるインフルエンザ亜型にたいするワクチンをつくり、各医療機関に供給しています。
インフルエンザの感染防御に関与するのはHAです。
インフルエンザワクチンは、患者からとりだされたインフルエンザウイルスを孵化鶏卵の漿尿膜(しょうにょうまく)に接種し、ウイルスを大量増殖させ、得られたウイルスをエーテル処理することで、HAのみを得てつくられています。
 HAは550個のアミノ酸からなり、ウイルスのタンパク質の一部分なので、サブユニットワクチンとよばれています。
このワクチンは生きているウイルスを用いる弱毒生ワクチンとくらべて、弱毒から強毒への逆変異の可能性はなく、安全です。
 95年秋~96年春の風邪シーズンのワクチン株には、従来と同様、Aソ連型、A香港型ならびにB型の3種類が選ばれ、またA香港型には抗原性の異なるウイルスが出はじめたこともあり、とくにA香港型の力価を高めてあったといいます。
予研のウイルス研究者たちが、このシーズンのために用いたワクチン株A/山形/32/89(H1、N1)は、95年12月8日現在、現実に全国各地で分離されたAソ連型ウイルス40株の抗原性を類似していました。
 ウイルス研究者のこのような努力にもかかわらず、ワクチン接種率は年々減少しており、さらに、94年の予防接種法の改正で、義務による臨時接種から両親や学校の判断にまかせる任意接種(希望接種)へと変更され、ますます接種率が低下しています。
反面、諸外国ではワクチン接種率は大幅に増えています。
 1995年末から96年初頭にかけてのインフルエンザの流行で、特別養護老人ホームに入所していた老人が全国で約170人亡くなりました。
その背景には、大部屋を中心とした施設運営、夜勤看護婦不足や病院との連携不足などが指摘されています。
95年までの6年間でインフルエンザのが原因である死者の約9割が65歳以上の高齢者でした。
欧米ではインフルエンザは「老人の最後のともしびを消す病気」といわれ、アメリカは高齢者のワクチン接種を93年から無料にしました。
 ワクチン接種によって、患者数が減ることや熱の出る日数が短いことが報告されており、ワクチンがインフルエンザの症状の軽症化に役立つことは事実です。
少なくとも、抵抗力のない乳幼児と高齢者にインフルエンザワクチンを接種されていれば、インフルエンザの予防に役立つかもしれません。
さらに、今世紀中に大流行が予想されるH7にたいするワクチンの大量生産にも早急に着手する必要があります。
(『現代の感染症』相川正道、永倉貢一 岩波新書 1997年)
インフルエンザワクチン株」(国立感染症研究所)

鳥インフルエンザA(H7N9)に関するQ&A」(厚生労働省)

 『現代の感染症』が出版された1997年当時と比べてインフルエンザの治療薬が開発されています。

インフルエンザの今昔」(新潟県小児科医会

新型コロナの治療薬も…?
塩野義製薬開発 コロナ飲み薬 使用認めるか きょう審議 厚労省」(NHK)
インフルエンザ治療薬で異常行動がみられました。
早く新型コロナの治療薬が認められてほしいとは思いますが、充分審議を尽くしてほしいと思います。

帰宅後、5回目のワクチンの予約をしました。
今まででしたら予約枠更新まで空きがなかったのに予約ができました。
ワクチンを何度も打つのにうんざりしているのだろうなぁ…
 今朝の父の一枚です(^^)/
(小さく左にカラスと右にカモメが写っています)
駐車場に戻ってきたときにカモメとカラスがバトルをしていたと話していました。
新型コロナの感染拡大が中国で始まった時も同じような場面に出会っているので
また、嫌なことがありそうだと話していました。
父は、今週の土曜日に会社の仲間と昼間の食事会をしようと計画していました。
でも、新型コロナの第8波に入ったと言われだしたので中止しました。
仲間と3年間も会っていないので楽しみしていましたが我慢しています。

東京で飲食をともにした4町長が新型コロナに感染」(山口NHK 11月21日)

 イギリス王家とワタリガラス

…前略…

 占い師の進言に敢えて挑戦する意欲などなかった国王は、怖くなり、6羽のカラスをロンドン塔で飼うことにし、その飼育係を任命した。
以後、羽の一部を切って飛ばないようにしたカラスが6羽、ロンドン塔での王室勤務が始まった。
王室警護のいわば「親衛カラス」の任にあたることになったのである。
正式には6羽であるが、管理者の裁量によりゲストのカラスを2羽追加して飼うこともあるので、ロンドン塔には6~8羽のカラスが飼われていることになる。
カラスには1羽ずつ名前がつけられており、死ねばテレイター門近くの濠に埋葬され、墓にはカラスの名が記されるという(バーンド・ハイリッチ著『ワタリガラスの謎』1995より)。
また1995年、新しいカラスが着任したお披露目の式には、スコットランドの環境大臣が出席してロンドンっ子の話題になっている。
 日本の皇室でも、またイギリスの王家でも、カラスが守神として大切にされているのはなぜだろうか。
カラスは様々な情報に通じており、様々な賢い行動も見られる。
こうしたことが、軍事の神として、あるいは人々から畏敬の念で見られ、人の存在を遥かに超えたものとして一目おかれていたに違いない。
ともあれ、カナダのビル・リードの「カラスと最初の人間たち」の除幕式に、イギリス王家のチャールズ皇太子が参加したのは、やはり王家とカラスとの因縁であったのかも知れない。
(『カラスはどれほど賢いか 都市鳥の適応能力』唐沢孝一 中公文庫 2003年)