2016年4月1日金曜日

新年度スタートですが…

今日4月1日は,新年度のスタートですが…
 昼前に嬉しくない地震が起きて…
大阪に住んでいますが,「緊急地震速報」が鳴り出し
室内に干していた洗濯物が揺れていました…
今朝の空は今にも降り出しそうでしたが
駐車場に着くまでなんとかもってくれました。
(午後からは,風雨が激しくなってせっかくの桜も…)
コブシ
 春 上 68
花見れば そのいはれとは なけれども 心のうちぞ くるしかりける

桜の花を見ると,別にこれといって理由はないけれども,
心の中は苦しいことである。
(『山家集』西行著 後藤重郎校注 新潮社 1982年)

巻第二十 4512  大伴宿禰家持
池水に影さへ見えて咲きにほふ馬酔木(あしび)の花を袖に扱入(こき)れな

池水に影まで映(うつ)して咲き輝いている馬酔木の花を,袖にしごき入れたいよ。
(『万葉集(四)』中西進 講談社文庫 1983年)
シジュウカラ♂
かわいいエナガの絵本がありますよ(*^O^*)/
付録としてついている
作者のことば 愛しい小鳥――エナガ  おおたぐろ まり」を
転記しますので 図書館の児童書コーナーで探してみてください
エナガという小鳥をご存じでしたが?
6センチほどのマシュマロに長い尾羽が付いたような,かわいい姿をしています。
全国の平地や林に暮らしていますが,すばしっこくて見づらいせいか,
一般的にはそれほど知られていないようです。
ある年,春の嵐の後,雑木林で緑に光る丸いものが落ちていました。
拾い上げると,コケ,蜘蛛の糸や木の繊維を繊細に編みこんでつくられていて,
中には鳥の羽がいっぱい入っています。
エナガの巣だとすぐに分かりました。
可哀そうに卵を産む前に嵐で落ちてしまったようです。
巣材を探して運んで,編みこんで沢山の労力を費やしたことでように……。
軽くてフワフワ,そして暖かそう,こんな素敵な巣をつくる

エナガにますます興味を持ちました。
五月に雛をたくさん連れた一家に出会ったこともあります。
その雛が押し合いへしあい並んだかわいい姿は,
バードウォッチャーのあいだで「えなが団子」と憧れをもって呼ばれています。
こんな魅力的な小鳥をみなさんに紹介できないかしらと思っていたら,
山桜の木にエナガが巣をかけるお話がすっと頭に浮かびました。
そして取材のため,三月の寒いときから巣を探しました。
なかなか見つからず,四月の初めにやっとひとつ,

森の中で見つけることができました。
この子はヤマガラ
それもなんと本当の山桜の木の枝に!
それから毎朝のように観察に通いました。
カラスなどに気づかれないよう,なるべく短時間に慎重に。
親がエサを運び始めてから,エサ運びのお手伝いをする
ヘルパーと呼ばれる個体も三羽加わりました。
エナガは夫婦や群れの仲がよく,

みんなで協力して子育てをします
(お話の中にはヘルパーは登場しません)。
雨の日も風の日もエサ運び。

(続きは後で(^_-)…)

山桜

逆境のさくらはなびら舞はせけり
(『夏みかん酢つぱしいまさら純潔など』鈴木しづ子著 河出書房新社 2009年)
シメ
翌日(あす)しらぬ日和を花の盛りかな

○翌日しらぬ  翌日は雨になっているかもしれない。
(『井月句集』復本一郎編 岩波文庫 2012年)
桜の季節はなんか気持ちがソワソワ,ザワザワしてくる…
そして梶井基次郎の「桜の樹の下には」という短編を思い出す…

五月の初めの早朝,とうとう雛が巣立ったときのうれしさといったら。
みんな頑張ったね。
森の奥へ飛んでいく姿を見送って,胸がいっぱいになりました。
この本の山桜の言葉は,まさに私の気持ちです。

近年,都会の公園でもエナガの繁殖が確認されています。
みなさんがこの本でエナガに興味を持ってくださり,
本物の彼らと会えることを願っています。

(『やまざくらと えなが』 おおたぐろ まり 福音館書店 2011年)


ジョウビタキ♂
朝ご飯を探しているのかと思ったけど…
鳥の巣は子育て専用
鳥は,寝るためや冬眠用,ましてや

貯蔵するために巣をつくることはしません。
鳥の巣は,卵を温めるために卵を置き,

ふ化したヒナを育てる育児専用の場所です。
 大人の鳥が巣で寝ていることは,

卵を温めているとき以外は普通ありません。
(『ポケット図解 鳥の雑学がよ~くわかる本』柴田佳秀 秀和システム 2006年)
久しぶりにミミカケ(耳欠け)に会いました(*^-^*)