○四十四節 大竹になる予測。
節の数は，筍において決定しているという（上田弘一郞『竹と日本人』）
（『井月句集』復本一郎編 岩波文庫 2012年）
小竹（ささ）の葉はみ山もさやに乱（さや）げどもわれは妹思ふ別れ来（き）ぬれ
小竹の葉は山路にみちてざわざわと風に鳴っているが，私の心は一途に妻を思う。
今や別れて来たので。
（『万葉集（一）』中西進訳注 講談社文庫 1978年）
ミズキ
ああ皐月（さつき）仏蘭西（フランス）の野は火の色す君も雛罌粟（コクリコ）われも雛罌粟
（『与謝野晶子歌集』与謝野晶子自選 岩波文庫 1985年）
（『新訂 一茶俳句集』丸山一彦校注 岩波文庫 1990年）
歩いていると汗が出そうになりました(^0^;)
花を見る 心はよそに 隔たりて 身につきたるは 君がおもかげ
桜をめでる心はわが身から抜け出て，どこか別の所へ行ってしまい，
その代りに自分の身についているのは，
恋しい人のおもかげだけである。
（『山家集』西行著 後藤重郎校注 新潮社 1982年）
ムラサキシジミと思っていましたが…
ちりて後（のち）おもかげにたつぼたん哉
（『蕪村俳句集』尾形 仂 校注 岩波文庫 1989年）
