2016年9月3日土曜日

初めの一歩

去年12月母が背骨を痛めていらい以来,
両親が公園にやって来ました。
めくら子の端居(はしゐ)さびしき木槿哉  加舍白雄(かやしらお)

○端居――家の端近く,縁側などに出ていること。
◇木槿から質素な家が思われ,夕方であろうか,涼を求めてか,
端居している盲の子が見える。
男の子か女の子かわからないが,複雑な内容が自然と味われるように,巧みによみとっている。
(『近世俳句俳文集 日本古典文学大系92』
    阿部喜三男・麻生磯次校注/岩波書店 昭和39年)
ムラサキシジミ(シジミチョウ科
秋の山の楽しみは,おいしい出会い。
中でもヤマボウシは最高だ。
赤く色づいて柔らかく熟れた時が食べ頃。
熟した実は樹上にそれほど長くはととまらず,ぽたぽたと地面に落ちてくる。
あとは山の動物の競争だ。

(『野に咲く花の生態図鑑』)

   顔

悲しみを 
しきものにして
しじゆう 坐つてると
かなしみのないやうな
いいかほになつてくる
わたしのかほが

(『八木重吉全詩集2』)
    原子爆弾

夏の野に幻の破片きらめけり
(『定本原民喜全集Ⅲ』青土社1978年)

 ピントを合わせる前に飛んで行った(。・_・)ノ
両親と30分後に待ち合わせてコーヒータイム
木々の緑,風を感じるだけでも違うと喜んでいました(^-^)
小休止の後,また,30分後に落ち合って帰ることにしました。
マメアサガオ(ヒルガオ科
小さなカナヘビが元気に動いていました(^。^)
イネに止まっているシオカラトンボ,翅を見ると…
それでも最後まで生きることを諦めない!
ショウジョウトンボが暑いのかなオベリスク姿勢をとっていました。
 キツネノマゴ(キツネノマゴ科)
秋になると,閉じていた萼は厚く発達して紅色に染まり。
星形に開く。
と,その中心に藍色の実が輝く。
紅と藍の色の対比は鳥の注意を引きつける。
濃藍色の果汁で布を染めると美しい青に染まり,水で洗っても落ちない。

(『野に咲く花の生態図鑑』)
とべよ蚤(のみ)同じ事なら蓮の上    一茶

蓮の上―蓮の花は浄土のシンボルであり,
そこで占める座を蓮のうてなともいう。
たとえ土鉢になりとも蓮のはえている方に向って,
肌着でもふるいながら軽く興じたのであろう。
(『蕪村集 一茶集 日本古典文学大系58』
    暉峻康隆 川島つゆ校注者/岩波書店 1959年)