2019年7月26日金曜日

梅雨明け十日というように…

公園に来るとクマゼミの合唱で暑さがましていました(-_-;)
朝は、たまに風が吹くていどでしたが
夕方は、風が強く吹くようになってきました。
台風6号 近畿から東日本の太平洋側に接近へ 災害に十分注意を

梅雨あけ
(…略…)
梅雨あけには二つのタイプがある。
ひとつは太平洋の真夏の高気圧が勢力を増して
日本付近の梅雨前線を北方に押し上げて起こる。
この場合は梅雨が明けると日本は
安定した真夏の高気圧に覆われて盛夏の炎天が確定し、
「梅雨明け十日」と呼ばれる晴天が長つづきする。
もう一つのタイプは、
梅雨前線が北の高気圧に押されるようにして南下して
日本から離れる場合で、
北の高気圧が真夏の高気圧に変質するまではしばらく、
梅雨が明けても曇天がつづく。

 庭石に梅雨明けの雷ひびきけり  桂信子
(『雨のことば辞典』倉嶋厚・原田稔編著
   講談社学術文庫 2014年)
NHKの「コメディー お江戸でござる」(1995年~2004年)で
杉浦日向子さんが解説をされるのを楽しみにしていました。
番組のスタッフなどで構成した本
お江戸でござる 現代に活かしたい江戸の知恵』に
かかあ天下」というのがあり江戸の庶民の生活が
私たちと思っているのとかなり違うなと思いましたし、
現代よりも進んでいる?
かかあ天下(でんか)……
 現代の【ウーマンズパワー】夫婦は平等・よきパートナー

「三行半(みくだりはん)を叩きつける」というセリフをよく聞きますが、
本来、三行半は男が女に叩きつけるものではなく、女が男からもぎ取っていくものです。
 文面が三行と半分なので「三行半」というのですが、
明確な規定があるわけではなく、
三行ちょうどでも四行でも構いません。
(『お江戸でござる 現代に活かしたい江戸の知恵
  杉浦日向子監修 深笛義也構成 ワニブックス 2003年)
 内容はいくつかのパターンがありますが、大よそ決まっています。
ある三行半を見ると、
最初に「そのほう事、我等勝手に付きこの度離縁致し候」とあります。
「一身上の都合により」ということで、
「あなたに罪はないが当方の勝手な事情によってお暇をあげます」
ということです。
そして、
「しかる上は向後何方へ縁付き候とも差し構へこれ無く候」
と続きます。
「誰と再婚しようと一切関知しない」という意味で、
つまりは再婚許可証なのです。
夫の権利ではなく義務で、
妻はこれを夫からもぎ取っておかないと、次の男性と縁づけません。
 結婚する時、
「この人は浮気するかもしれない」などの不安がある時は、
「先渡(さきわた)し離縁状(りえんじょう)」を書いてもらいます。
三行半をあらかじめ預かることを条件に結婚するのです。
夫は受取状を、妻からもらいます。
 江戸の町は女性の数が少ないこともあって、
再婚は難しいことではありません。
バツイチは少しも恥ずかしくないのです。
お上(かみ)が、
「なるべく女性は二度以上結婚しなさい」と奨励しているくらいで、
絶対数の多い男性が一度でも結婚を経験できるようにという配慮でしょう。
再婚どころか、三度婚、四度婚、六度婚、七度婚も珍しくありません。
そんな女性は逆に経験を積んでいて貴重であると見られます。
 女性は13歳から結婚できて、
二十歳くらいまでに片づいているのが普通です。
二十歳を過ぎると「ちょっと行き遅れたかな」という感じで
「年増(としま)」と呼ばれ、
25歳で「大年増(おおとしま)」、
30歳くらいで「姥桜(うばざくら)」と呼ばれます。
 実際に結婚するとなると、年齢などにこだわる男性は少数です。
妻が二十歳くらい上だろうが全然抵抗はないし、
周りの目からも奇異に映りません。
浮世草子(うきよぞうし)『世間娘気質(せけんむすめかたぎ)』には、
十代後半から46歳までの間に、
27回結婚している女性の記録があります。
興味深いのは、27人の子どもをもうけていることです。
結婚する度に律儀にひとりずつ子どもを作ったのでしょうか。
 バツイチが平気なくらいだから、
出戻りもOKで「辛いことがあったら、いつでも帰っておいで」と、
娘を嫁に出します。
実際に、何回帰ってきても、恥ずかしいことではないのです。
江戸では出戻りとは呼ばず、
「元(もと)帰り」「呼び戻し」と称します。
 ただし、そうした自由は庶民の場合で、
武家の娘など、一旦またいだ敷居をまたげません。
「二夫(にふ)にまみえず」と、かなり厳しく里帰りを禁じられます。
 結婚式も、庶民の場合は簡単で、普段着で内々で集まって、
大家立合いのもと、長屋(ながや)中でどぶろくを回し飲みして、
一晩でします。
花嫁衣装も特にありません。
 もっと簡単なのは「引越女房(ひっこしにょうぼう)」で、
荷物を運び込むように、いつの間にか妻が入ってきます。
今で一番近い言葉が同棲です。
 江戸には女性が少なかった上、
一部の金持ちが複数の女性を独占してしまいますから、
長屋に嫁が来るとなると、
周りの人々はうらやましくてしょうがありません。
夫になる人はそこいら中から水をぶっかかられる
――まるで宝くじに当ったような騒ぎです。
 届け出もないので、
一年おきの「人別調(じんべつしら)べ」(戸籍調査)の時に申し上げればよく、
人別調べが終わったばかりなら、三年先ということになります。
夫婦関係が三年もたなければ、人別にも載らず終わってしまいます。
 しかし武家同士だと、やはりそうはいきません。
家同士の結婚なので、
「家格が合っているか」など細かい点をクリアしなければなりません。
旗本や大名なら、将軍様の許可が必要です。
庶民のように、惚れ合っただけでは結婚できません。
 不倫も、
武家では「不義密通(ふぎみっつう)」は御法度(ごはっと)です。
しかし庶民のほうは「バレなければいい」とおおらかで、
前の妻と今の妻が、同じ屋根の下にいることもあります。
 逆に、妻から三行半をもぎ取られた男性はどうなるのでしょうか。
「女房に去られるなどロクでもない」と、
結婚不適格者の烙印を押され、
嫁の来手はなくなってしまいます。
庶民で後添えをもらうというのは、
たいへん稀有な例で、よほど腕のいい職人か、
たいへんもてる男性ならありうるかもしれない程度です。
 江戸ではたいてい、女性から持参金を持って結婚します。
夫婦別れをする時は、それを一銭も欠けず返さなくてはいけません。
仲人に払った謝礼も、夫が耳を揃えて返します。
嫁入りの時に持ってきた家財道具も、
一つも欠かさず持って行かさなくてはなりません。
「去る時は九十両では済まぬなり」という言葉が残っていますが、
離婚する時、男性がいかに大変かということです。
 そんな事情もあり、たいがいの夫は、妻を大事にします。
絵草子(えぞうし)の一場面に、妻がゴロッと寝ていて、
夫が釜の底を磨いている図が描かれていますが、
妻が働いている共稼ぎが、庶民層ではほとんどです。
この妻も、怠けているわけではありません。
仕事で疲れた体を休めているのでしょう。
夫もほうは、きちんと前垂(まえだ)れをして、
かいがいしく働いています。
ニコニコしていて、嫌そうではありません。
長屋では、当たり前の風景です。
(『お江戸でござる 現代に活かしたい江戸の知恵
  杉浦日向子監修 深笛義也構成 ワニブックス 2003年)
続きは後日転記しますφ(..)

三浦(山口)百恵さんが本を出したのですね!
山口百恵さん 引退後初の著書発売
時間(とき)の花束 Bouquet du temps 幸せな出逢いに包まれて』(日本ヴォーグ社)
「立ち読み」できます(^^)v