2019年5月30日木曜日

気温は高いけど…

今朝は、雲一つない青空で気温が高いなと思ったけど
湿気が少ないので歩きやすかったです(^^)v
三日ぶりに子ガモを見ると四羽とも元気に育って
なんか親ガモと区別できないほど大きくなったような…
それでも母さんから離れることができていない(*´▽`*)
この後、シジュウカラの幼鳥にも出会ったけど
翼をふるわせて朝ごはんをねだっていました(^_-)-☆
平家物語』から「扇の的」の続きを転記しますφ(..)
なお古文は現代語訳を転記します。

(現代語訳)

 時は二月十八日、午後六時頃のことであったが、
折から北風が激しく吹いて、岸を打つ波も高った。
舟は、揺り上げられ揺り落とされ上下に漂っているので、
竿頭(かんとう)の扇もそれにつれて揺れ動き、
しばらくも静止していない。
沖には平家が、海上一面に舟を並べて見物している。
陸では源氏が、馬のくつわを連ねてこれを見守っている。
どちらを見ても、まことに晴れがましい情景である。
(『中学校 国語2』光村図書 平成28年版)
与一は目を閉じて、
「南無八幡大菩薩、我が故郷の神々の、
 日光の権現、宇都宮大明神、那須の湯泉(ゆぜん)大明神、
 願わくは、あの扇の真ん中を射させたまえ。
 これを射損じれば、弓を折り、腹をかき切って、
 再び人にまみえる心はありませぬ。
 いま一度本国へ帰そうとおぼしめされるならば、
 この矢を外させたもうな。」
と念じながら、目をかっと開いて見ると、
うれしや風も少し収まり、的の扇も静まって射やすくなっていた。
  与一は、かぶら矢を取ってつがえ、
十分に引き絞ってひょうと放った。
小兵とはいいながら、矢は十二束三伏で、弓は強い、
かぶら矢は、浦一帯に鳴り響くほど長いうなりを立てて、
あやまたず扇の要から一寸ほど離れた所をひいふっと射切った。
かぶら矢は飛んで海へ落ち、扇は空へと舞い上がった。
しばしの間空に舞っていたが、
春風に一もみ二もみもまれて、海へさっと散り落ちた。
夕日に輝く白い波の上に、金の日輪を描いた真っ赤な扇が漂って、
浮きつ沈みつ揺れているのを、
沖では平家が、舟端をたたいて感嘆し、
陸では源氏が、えびらをたたいてはやし立てた。
・かぶら 音を立てて飛ぶように作った矢。開戦の合図などに用いる。

・十二束三伏 「束」(古くは「束(つか)」ともいった)は
 一握り(指四本分)の幅、「伏」は指一本分の幅のことをいう。
 普通の矢の長さは十二束であったという。

・一寸 約3センチメートル。

・ひいふつ 矢が風を切り、的に当たった音。

・えびら 腰に負う矢を入れる道具。
 あまりのおもしろさに、感に堪えられなかったのであろう、
舟の中から、年の頃五十歳ばかり、黒革おどしの鎧を着、
白柄(しらえ)の長刀(なぎなた)を持った男が、
扇の立ててあった所に立って舞を舞った。
そのとき、伊勢三郎義盛(いせのさぶろうよしもり)が、
那須与一の後ろへ馬を歩ませてきて、
「御定(ごじょう)であるぞ、射よ。」
と命じたので、今度は中差(なかざし)を取ってしっかりと弓をつがえ、
十分に引き絞って、男の頸(くび)の骨をひょうふっと射て、
舟底へ真っ逆さまに射倒した。

 平家方は静まりかえって音もしない。
源氏方は今度もえびらをたたいてどっと歓声を上げた。
「ああ、よく射た。」
と言う人もあり、また、
「心ないことを。」
と言う者もあった。
・黒革おどし 黒い革ひもで鎧の板をつづり合わせたもの。

・白柄 白木で作った柄。

・伊勢三郎義盛 義経に仕える重臣。

・御定 御命令。

・中差 えびらの中の、上差(うわざし)のかぶら矢の次に差してある
 戦闘用の矢。
 この後、義経の逸話としてよく知られた弓流しの場面が続く。

 源氏の行為を残念に思ったのだろうか、
みぎわに二百人余りの平家が攻めてきたが、
逆に八十余騎の源氏に攻め立てられ、舟に逃げ帰ってしまう。
勝ちに乗じた源氏は、馬の太腹が漬かるほど海に乗り入れて戦った。

そのとき、義経の弓がはずみで平家に引っ掛かられ落とされてしまう。
義経は、味方の制止も聞かず、
むちでかき寄せて取ろうとし、やっと拾い上げて帰った。
老臣たちが、
「どんなに高価な弓であろうとも、
 どうしてお命に替えられましょうか。」
と非難すると、義経はその理由を答えた。
(現代語訳)

「弓が惜しくて取ろうとしたのではない。
 義経の弓が、二人がかり、三人がかりで張る
 叔父の為朝(ためとも)の弓のようなら、
 わざと落としてでも取らせよう。
 弱々しい弓を敵が拾い、
 『なんとこれが源氏の大将九郎義経の弓だよ。』
 と嘲笑するにちがいないのが悔しいので、
 命懸けで拾ったのだよ。」
 と言われたので、全ての人がこれを聞き感じ入ったのだった。
・為朝 1139-1170 源為朝。勇猛な武将として知られる。
 弓矢の名手で、強弓(ごうきゅう)の使い手であったといわれる。
(『中学校 国語2』光村図書 平成28年版)

今月の100分de名著「平家物語」は面白かったです(^^♪
番組の中で語られなかったことも
番組のテキストに書かれていたのでオススメです。
 番組の紹介です(^^)/
Eテレ こころの時代~宗教・人生~「いのちの海に網を降ろす」
(再放送 6月1日土曜日 午後1時から)
去年6月、ローマ・カトリック教会で教皇に次ぐ地位の枢機卿に就任した
カトリック大阪教区・大司教の前田万葉さんは、
長崎・五島列島出身で潜伏キリシタンを先祖にもつておられます。
お母さんは、長崎で被爆されています。
それだけに平和への思いは強いです。
4月22日の記事で紹介した焼き場に立つ少年の写真を
ローマ法王が関係者に送ったカードについても語っておられました。
教皇配布の『焼き場に立つ少年』カード、日本語版完成
 (カトリック中央協議会
ピントが甘いのですが(^^ゞ
今週の0655「たなくじ」は「ツバメを見ると吉」(^^)v
今朝の父の一枚です。
インフラメンテナンス国民会議」が今日と明日、開催されています。