2023年1月4日水曜日

仕事始め

青空が広がっていましたが、昨日と違って冷たい風が吹いていました。
今日から仕事始めの所もあるかな?
σ(^^;)は、毎日が日曜日なので(^^ゞ
昨日、八坂神社で「かるた始め」が行われたのですが
平安時代の装束の優雅さの一方、競技カルタは迫力満点!(^_-)

京都 八坂神社で 3年ぶり「かるた始め」〟(京都NHK 1月3日)
 ヤマガラがせっせと樹皮の隙間に何か差し込んでいました。
このような行動を「貯食(ちょしょく)」といいます。

 食べものをたくわえる

 カラスやカケス、オナガなどのカラス科の鳥やヤマガラなどは食べものをたくわえ、後で取り出して食べる習性(これを貯食という)がある。
…中略…
 カラスの仲間は食べ物を何十カ所にもかくすことが知られている。
街中では、ビルの広告塔や屋根のすき間、あるいは樹木の割れ目や生け垣などにたくわえたり、取り出して食べるので注意して観察してみよう。
…後略…
(『野鳥博士入門』唐沢孝一著、平野伸明撮影、全国農村教育協会 2002年)
松尾芭蕉も「蓬萊」の句を詠んでいます。

■元禄7年 甲戌(1694)51歳

 蓬萊(ほうらい)に聞(きか)ばや伊勢の初便(だより)  (炭俵)

「元禄七の春」と詞書した真蹟がある。
新年の蓬萊飾りに、神々しい伊勢の神域からの初便りを聞きたいものだ、と言ったもの。
1月20日付意専宛の手紙に、「便り一字、慈鎮和尚より取伝へ申候」とあり、また2月25日付許六宛の手紙に、「彼(かの)いせに知人音信(おとずれ)てたより嬉しきとよみ侍る、便(たより)の一字を取つたへたる迄に候」とある。
慈鎮和尚の歌は「この春は伊勢に知る人おとづれて便うれしき花柑子かな」(夫木抄)である。
(『芭蕉全発句』山本健吉 講談社学術文庫 2012年)
 蓬萊飾りには、伊勢海老はつきもので、その他ホンダワラ・ヒジキなどにも伊勢への連想があり、それらを見て心が伊勢の国へ及ぶのは自然である。
また、守武に「元日や神代のことも思はるゝ」という句もあって、元日と伊勢とは自然に連想が繋がる。
『去来抄』先師評に、この句についての芭蕉と去来との問答があり、その時芭蕉は「いせに知る人音信(おとず)れて便りうれしきと、慈鎮和尚のよみ侍る、便りの一字の出処にて、聊(いささ)か歌のこゝろにたよらず。汝が聞く、清浄(しょうじょう)のうるはし(く)神祇のかうがうしきあたりを、蓬萊に対して結したる迄也」とあるので、句の作意は尽されている。
(『芭蕉全発句』山本健吉 講談社学術文庫 2012年)
金井真紀さんの最新刊
おばあちゃんは猫でテーブルを拭きながら言った 世界ことわざ紀行
本の題名を読んで猫好きの方は……かも知れませんが(^_-)-☆
これはフィンランドのことわざで「試し読み」で読むことができます。
1939年の「冬戦争」で強大な軍事力をもつソ連が攻めてきたときに発揮された「フィンランド魂」に通じることわざです。

渡邉英徳さんのTwitterに

83年前の今日。
1939年11月30日、ソビエト連邦がフィンランドに侵攻、「冬戦争」が勃発した。
写真はタンペレにて機関銃を構えるフィンランド軍兵士。

ニューラルネットワークによる自動色付け+手動補正。
そしてエストニアのことわざには(間違って転記しているかもしれません)

Käädripäeval keerab karu käpuli.

【カードリパエヴァル ケーラブ カル カプリ】

聖ゲルトルーデの日に熊が寝返りを打つ
◆エストニア語/エストニア◆

「ずいぶんニッチなことわざを見つけてきましたねぇ」とエストニア出身のパウル・ハッラステさんは呆(あき)れ顔。
聖ゲルトルーデの日(3月17日)を祝うのは南エストニアの一部らしい。
「ぼくは北のほうで育ったから、こんなことわざ聞いたことはない」と言いながら、それでも綴(つづ)りや意味を丁寧に調べてくれた。
ロシア帝国領だった18~19世紀、エストニアの南と北は異なる文化圏だった。
(『おばあちゃんは猫でテーブルを拭きながら言った 世界ことわざ紀行』金井真紀 岩波書店 2022年)
 1918年に一度は独立したエストニアだが、第二次大戦中はナチスドイツに占領され、戦後は再びソ連に併合(へいごう)される。
ソ連政府はエストニア領内にロシア語を話す労働者を大量に送り込み、公の場はロシア語に支配された。
しかし厳しい情報統制化、エストニア人は隣国フィンランドから飛んでくる電波を拾い、密(ひそ)かに本を持ち込み、独立運動を展開する。
パウルさんの両親もレジスタンスの闘士だったとか。
91年、独立回復。
 3月半ば、春が兆(きざ)し、冬眠中の熊の眠りも浅くなる。
俳句の季語「待春(たいしゅん)」みたいに、なんだか明るい気持ちになる。
金井真紀さんのTwitterの画像
ウクライナもフィンランドやエストニアのようにロシアから領土を取り返し守ってほしい!
ギリシア語はまったく分からないので転記間違いをしていると思います(^^;

 あとがき

 外国語はからっきし話せないし読めないのに、言語にまつわるおもしろいエピソードが大好きです。
インドのサンスクリット語で牛を指すことばが、そりゃあもうたくさんあって、たとえば「2歳の牛」と「ひと組の永久歯が生えた2~3歳の牛」と「ふた組の永久歯をもつ3歳の牛」は別の単語だなんて聞くと思わず顔がほころびます。
多くのヨーロッパ人にとってギリシア語は習得がむずかしいことばだと考えられていて、「 It's Greek to me(それは私にとってギリシア語だ)」は「ちんぷんかんぷんだ」を意味する慣用表現。
それだけでもニヤニヤしちゃうのに、ギリシア人は「ちんぷんかんぷん」と表現するのに「Μου ϕαίνονται κινέζικα(それは私にとって中国語のようだ)」と言うんだそうです。
あぁ、ちんぷんかんぷんの連鎖! たまりません。
 本書のもとになったのは、月刊誌『世界』のグラビアで3年間連載した「ことわざの惑星」です。
雑誌連載中は毎月、外国語のことわざを探しまくっていました。
海外に出かける用事があれば、必ずことわざも探します。
友人が外国を旅すると聞けば「おみやげはいらないから、おもしろいことわざを見つけてきて」と無茶ぶり。
海外ルーツの人、翻訳家、人類学者、言語学者などに会うたびに、にじり寄って耳元で「なんかいいことわざ、ある?」とささやく。
そんな「闇ことわざ商」のように怪しく暗躍するわたしに、すてきなことわざ、その読み方と書き方、さらに文化的背景を教えてくださった多くのみなさんのおかげで本ができました。
この場を借りて心からお礼を申し上げます。
 ことわざ採集の過程で、いろんなことを知りました。
宗主国が植民地の言語を力ずくで排除したこと、独裁者に禁じられた言語を亡命先で守った話、すでに消滅した言語について、小さな言語が消えないように奮闘している人のこと……。
ことわざの向うに、言語や文字をめぐるさまざまなドラマが見え隠れして、そのたびに胸を熱くしました。
 語学力ゼロ、ことわざの専門知識はない、ただし聞きかじりと受け売りは大得意。
そんなわたくしがつくったのんきで幸せな本にお付き合いくださってありがとうございました。
長い年月を生き延びた言語が、いま地球上に7000以上もあることを心から祝福します。
この星がいつまでもカラーフルでありますように。
        2022年 熊、穴に入るころ
           金井真紀
(『おばあちゃんは猫でテーブルを拭きながら言った 世界ことわざ紀行』金井真紀 岩波書店 2022年)
今朝の父の一枚です(^^)/

 モズのはやにえの不思議 西田有佑

 モズがなぜはやにえ(早贄)をするかについて、これまで解明されていませんでした。
2019年5月、大阪市立大学の西田有佑特任講師と北海道大学の高木昌興教授との共同研究により、「はやにえを食べたオスがモテる」という非常に興味深い論文が発表されました。

 はやにえの役割
  里山生態系に君臨する肉食の小鳥「モズ」


 里山には、さまざまな野生動物が暮らしています。
里山において、捕食者として君臨する、ある〝小鳥〟が本日の主役です。
その鳥の名前は〝モズ〟。
スズメの仲間で、体の大きさは成人男性の手のひらですっぽり包めるくらいです。
そのかわいらしい見た目とは裏腹に、ワシやタカなどの猛禽類を思わせる、鋭くとがったカギ状のくちばしが特徴的です。
モズはこの鋭利なくちばしを使って、バッタやカエル、ネズミなどの小動物のほか、ときには自分よりもひと回り大きい鳥を捕まえて食べることもあります。
モズは獰猛な肉食性の小鳥なのです。
…後略…
(『日本野鳥の会のとっておきの野鳥の授業』日本野鳥の会編、上田 恵介監修、山と渓谷社 2021年)