2022年8月22日月曜日

眼底検査

 午前中、眼科で眼底検査を受けてきました。

50代で、飛蚊症から硝子体剥離(ししょうたいはくり)がみつかり、
以来、半年に一度の眼底検査を受けています。
検査の結果、落ち着いていて、角膜の傷も見られないと言ってもらえました。

検査・診断後外に出ると強烈な日差し…
予約制なので、ひと月後の雨や曇りの日に予約をとることができないのが辛い(^^;
 待合室で読んでいたのは北森鴻さんの『花の下にて春死なむ 香菜里屋シリーズ1

新聞記事を読んで北森鴻さんのことを知ってから読みだしました。

記事にあった「(マイナー)京都ミステリー」シリーズは、絶版、品切れで残念!
ミステリーなので本文を転記するのは、楽しみを奪うことになるので

 解説  瀧井朝世(ライター)

(前略)

 著者の北森鴻は調理師の免許を持っていたというから、創意工夫に満ちた料理の数々とそのレシピ説明がリアルに描かれているのも腑(ふ)に落ちる。
それだけでなく非常に博学で、本作はもちろん、店を持たない古美術商の旗師・宇佐美陶子(うさみとうこ)を主人公にした『狐罠(きつねわな)』から始まる『冬狐堂(とうこどう)』シリーズ、民俗学者の蓮丈那智(れんじょうなち)と助手の内藤三國(ないとうみくに)が活躍する『凶笑面』から始める『フィールドファイル』シリーズなどからも、民俗学や骨董(こっとう)、歴史などの知識の豊富さがうかがえる。
今後の活躍も大いに期待されていたが、残念ながら2010年に逝去。
享年四十八の若さだった。
死後なお愛読者は多く、現在、徳間文庫から「冬狐堂」シリーズの新装版の刊行が始まっている。
作品のページをひらけば、どの作品も普遍的な魅力に満ちていることはよく分かるはずだ。
 工藤や常連客の歴史の一部がこのシリーズに詰まっているように、当然であるが、本作も北森鴻という作家の歴史の一部である。
発表から時を経た今読み返してもまったく古びていないことに感嘆しつつ、この先もいつだってページをめくれば、あの頃の街とあの頃の人びとに再会できるという歓(よろこ)びを嚙みしめる次第だ。
未読の方はぜひ、シリーズ続刊も、ご堪能あれ。
(『花の下にて春死なむ 香菜里屋シリーズ1〈新装版〉』北森鴻 講談社文庫 2021年)