2016年7月8日金曜日

梅雨が戻ってきた…

巻第十四 3505
うち日さつ宮の瀬川の貌花(かほばな)の恋ひてか寝らむ昨夜(さそ)も今夜(こよひ)

光り輝く宮の瀬川ぞいの昼顔が,夜は花を閉じて眠るように,
あの子は私を恋いつつ眠っているだろうか。
昨夜も,今夜も。

さつ 「さす」の訛り。宮の形容。
貌花 オモダカ説も。
(『万葉集(三)』)
一粒の向日葵の種まきしのみに荒野をわれの処女地と呼びき
(『寺山修司全歌集』沖積舎 昭和58年)
識別のポイント
花びらの枚数が違います。
ヤブカンゾウのは花は雄しべが花びらに変化していて,

その分,花びらの数が多いのです。
ノカンゾウの花は花びらが6枚だけです。
ヤブカンゾウのように雄しべが花びらに変化していません。

(『花のおもしろフィールド図鑑(夏)』)
死恋
生まれ代るも物憂からましわすれ草
(『漱石全集第二十三巻』新書判 岩波書店

脈にふれ眼はおもむけり蓮の花に
    郊外往診  水原秋桜子
(『日本の詩歌 19』)

ここしばら梅雨があけたかのような暑い日々が続きましたが…
 ミソハギ ミソハギ科
 夏の盛りのお盆の頃,緑一色の田の畦で鮮やかな赤紫色の花が,
さわやかに目立っています。
田の持ち主の方がわざわざよけて草を刈り,大事にしているようで,
倒れないように支えまでつけているものもありました。
心安らぐいい光景でした。
山野の湿地でも見られます。
●分布:北海道,本州,四国,九州
●花期:7月~8月


ミソハギは「禊萩」と書き,ちょうどお盆の頃に咲くこの花を,
お供えに使うことから名がついたそうです。
「精霊花」,「盆花」の別名もあります。

(『花のおもしろフィールド図鑑(夏)』)

珍しくコシアキトンボが三匹も木の枝で休憩中でした(*゜∀゜*)
今朝は,天気が悪ので90mmマクロレンズだけでした
こんなときに会えるなんて(T^T)

エゾミソハギ ミソハギ科
ミソハギとエゾミソハギは変わった花をつけることで有名です。
それは雄しべと雌しべの長さが花によって違い,
長いもの,短いもの,中ぐらいのものの3種類のパターンがあるのです。
これは自家受粉を防ぐためのしくみなのです。
●分布:北海道,本州,四国,九州
●花期:7月~8月

(『花のおもしろフィールド図鑑(夏)』)
あぢさゐや日帰り旅の雨をんな
(『鈴木真砂女全句集』)
子どもたちに人気があるのが分かる(*´∀`*)
世の中の明るさのみを吸ふごとき
黒き瞳
(ひとみ)
今も目にあり

(『日本の詩歌5石川啄木』) 
百日紅心つまづき声からび
(『俳句シリーズ 石田波鄕 人と作品12』楠本憲吉/桜 楓社 昭和37年)

こんなにいたんだ…(°0°)
ロサ ルゴサ 和名:ハマナス
北日本の海岸に自生し,北海道の道花にも指定されている。
欧米では耐寒性の強いハイブリッド・ルゴサ系統のバラの親として有名なハマナスだが,
北海道や東北地方では花や実をジャムにしたりとさまざまな方法で利用されてきた。

薔薇には刺のあるがゆゑわれ好まし
(『しづ子』)
早乙女花の別名もありますが…
でも,その悪臭には訳があります(*^ー゜)

ヘクソカズラの茎や葉を蝕(むしば)む悪い虫たちであった。
つぎつぎと迫り来る傍若無人な虫たちをどうやって追い払えばいいのだろうか。
そこで,ヘクソカズラが考えた方法こそ,悪臭を放つ成分を蓄えることだったのである。
香水で男性を魅了する女性は多いが,ヘクソカズラの作戦は逆である。
この悪臭で百年の恋もいっぺんに冷めさせ,
悪い虫を寄せつけないようにしたのである。
虫の食害を受けて,茎や葉が傷つくと細胞内に蓄積した「ペデロシド」という成分が
分解してメルカプタンというガスになる。
この悪臭を放つガスで敵を遠ざけるのである。
たとえ人から屁糞とさげすまれようとも,
外敵から身を守るために選んだ止むに止まれぬ手段だったのだろう。

(『身近な雑草の愉快な生きかた』)
シオカラトンボ♂がメスにピッタリ寄り添っています。
 シャッター速度が遅いのでブレてしまったけど産卵していました。