2023年11月20日月曜日

風は冷たかったけど

今朝も青空が見えていたのですが、風が冷たくて日影だと寒かった。
それでも日向はポカポカしていました。
 「杉田水脈議員の在日コリアン投稿 人権侵犯と認定 大阪法務局」(NHK 10月19日)

この方は、相変らずアイヌの人たちに誹謗中傷を続けておられるようです。
維新の会から自民党へ鞍替えをしたようですが
日本維新の会に所属していた頃からいろいろ差別を助長する発言をされていたと思う。
日本維新の会や自民党の本音を代弁しているようにさえ思えます。

今、サルトルの『ユダヤ人』(岩波新書)を読んでいますが、
このように人を傷つけることが平気な人の行動・心理が書かれています。
国家と民族の言語
 標準語と地方語


 ある民族が国家をかまえるとします。
そうすると国語がつくられてゆきます。
国語というものは、つくられるものなのです。
はじめからあるものではありません。
まずふつうには、これを標準語にしようとする言語をつくります。
そして、国家はその標準語をもとに統一をすすめてゆきます。
現在、アフリカ諸国におきましても、アジア諸国におきましても、標準語づくりが大流行で、あちこちでやっております。
国語づくりをやっております。
新興国家の大事業のひとつは国語をきめることです。
このとき、どういうことがおこるか。
(『二十一世紀の人類像―民族問題を考える―』梅棹忠夫 講談社学術文庫 1991年)
 日本の場合、どういうことがおこったか。
日本の場合は、標準語づくりを全然やらなかった、ひじょうにふしぎな国なのです。
みなさんは漠然と標準語のイメージをおもちでしょうが、日本語には制定された標準語というものは存在しないのです。
明治のはじめから、標準語制定の必要はたびたびいわれておりましたが、一どもそういう法律はつくられなかったし、標準語づくりの体系的努力はいっこうにされなかった。
現代の日本語は自然発生的な共通語というべきものです。
 もし日本で、かなり標準語的なことばづくりの努力がなされた例があるとすれば、それは陸軍の兵隊ことばでしょう。
「そうであります」というあのいいかたです。
「――であります」というのは、もともと長州のことばで、明治維新前の奇兵隊あたりに起源をもつものでしょう。
それが陸軍のことばになり、全国の兵隊ことばになっていったわけです。
しかし、この例以外、標準語としての制度的にきめられたものは日本語ではまったくありません。
 それは、どういうことかといいますと、近代日本国家は、国家統一のために言語統一をはかる必要がなかったのです。
言語、つまり国語および標準語を制定することによって、政治的な国家統一をはかる必要がなかったのです。
政治統一がさきにあったわけです。
近代日本の政府は言語による統一という努力をしなくてすんだのだ、とわたしはかんがえております。
 言語弾圧

 それにもかかわらず、日本でもじっさいにはそうとうひどいことがおこったのです。
その例のひとつがアイヌ語です。
さきにもいったように、アイヌ語をおしつぶしたのです。
日本語は国家統一の過程において、アイヌ語を圧殺してしまいました。
現在、アイヌでアイヌ語をしゃべれるひとというのは、もう、ほんのすこししかいません。
最近、また復活しはじめて、アイヌ語の学校が北海道でひらかれており、シャモ、いわゆる和人でアイヌ語の先生になっているひともいるそうです。
 おなじことをやったのが、朝鮮語の場合で、いわゆる「日韓併合」以後、世界の歴史では、ちょっとめずらしいほどのひどい言語弾圧でした。
日本語を強制して、朝鮮語をつぶそうとしました。
あれだけの文化的伝統をもった大民族の言語をつぶそうなんて、できるわけがないのですが、それをやろうとしたのです。
けっきょく、朝鮮語は生きのこりました。
 もうひとつ、日本がやったのは琉球語の圧殺です。
沖縄県になってから、琉球語はわるいことばであるという観念をうえつけて、いわゆる大和口(やまとぐち)によって沖縄口(おきなわぐち)、沖縄のことばというものをつぶしていった。
これを沖縄方言という名でよんだわけですが、言語学的にみれば、じつは方言というよりは日本語と系統をおなじする、独立したりっぱなことばだったのです。
すくなくとも首里や那覇のことばはたいへんな伝統をもった洗練されたものだった。
それをつぶそうとした。
もちろん、日本国家のなかにはいる以上、おたがいにコミュニケーションの必要があるわけですから、いわゆる日本語をまなぶ必要はあるわけですが、バイリンガル(二言語併用)でもよかったわけです。
二言語を併用するという例は世界にいくらでもあるのですから、日本の政府はそれを悪として弾圧してしまったのです。
 この、明治以来の日本政府による文化的暴力の後遺症は、いまもつづいているのです。
(『二十一世紀の人類像―民族問題を考える―』梅棹忠夫 講談社学術文庫 1991年)

母の小学校時代、島の言葉を話すと「方言札(ほうげんふだ)」を首からぶら下げる罰があったそうです。

沖縄の言葉(しまくとぅば)のきん止」(沖縄こどもランド)
今朝の父の一枚です(^^)/
今日は、タカ、カワセミ、ジョウビタキを写せて大満足でした。
ヒヨドリがパーツと逃げたのでそちらを見たらいたそうです。
ヒヨドリと同じくらいの大きさだったようなので……ツミかな?

第6章 カラスと猛禽
 日本最小の猛禽「ツミ」

 
 ツミはハトよりも小さく日本最小のタカである。
体長はオオタカのほぼ半分。
「雀鷹」の名もある。
小型でことからオオタカと営巣環境や餌動物を分け合い共存している。
表2(省略)はオオタカとツミを比較した一覧表である。
 ツミの主な獲物は、小鳥類、カナヘビなどの爬虫類(はちゅうるい)、アブラゼミやミンミンゼミ、オオミズアオなどの昆虫類である。
ツミは、オオタカより足が細長く、小動物を素早く爪で引っかけて捕獲するのに適している。
また、ツミの最大の特徴は「体に対して翼の割合が短い」ことである。
翼がコンパクトなので小刻みに羽ばたくことができ、より小回りが利く。
障害物の多い林内を巧みにすり抜けて小鳥や昆虫をひっかけて捕らえる。
小鳥たちにとってツミは、オオタカよりもはるかに恐ろしい猛禽である。
(『都会の鳥の生態学』唐沢孝一 中公新書 2023年)