2023年11月2日木曜日

朝は寒いのに

天気予報を見ていると午後には夏日になると言っていました。
歩き始めは寒いと思ったけど、次第に暑くなりました(^_^;
大阪は青空が広がっていましたが

秋田市内で突風か 住宅など少なくとも8棟で被害」(NHK)
クマ“異常事態” 市街地にどう出てくる?目撃 痕跡データ分析」(NHK 11月1日)

今日の朝日新聞、「天声人語」に長野県軽井沢町で「ベアドッグ」の活動が紹介されていました。

…前略…

住宅地に出没する状況をベアドックが解決できないか。
田中さんに尋ねると、「簡単ではない」と即答された。
▼20年続けてきたピッキオも失敗と模索の連続だったそうだ。
飼育や訓練は根気がいる仕事で、予算や人材、覚悟も必要だ。
現在は6人で担当し、予算の半分は町からの委託費を充てる。
残りは収益でまかなうため、冬眠中は2人が別の業務へ移るという。
▼クマを人里に来させない方法は土地により異なる。
それを解くカギは地域を熟知した人や組織にあるはずだ。
「駆除するだけでは解決しない」
田中さんの言葉が重く響く。

クマとの共存」(軽井沢ピッキオ日誌)
朝ドラ「ブギウギ」で二人の母親が歌っていたのが

れんげ摘もか たんぽぽ摘もか
今年のれんげ よう咲いた
耳に鉢巻きスッチョチョンのチョン
もひとつまわしてスッチョチョンのチョン


各地で類歌があるそうです
 げんげ摘も

 春の野は、ひかりとかげろうとで満たされていた。
遠くのほうの水門がひらいていて、水がきらきらと光っている。
菜の花畑が、黄色い夢にけぶっている。
田んぼの蓮花草の花は、むらがって咲き、田んぼのふちからこぼれかけていた。
子どもたちが、蓮花草の薄紫色の花の海のなかで、たわむれている。
(『わらべうた――子どもの遊びと文化』相馬大 創元社 1976年)
  蓮花草(げんげ)つも 花摘も
  ことしのげんげは
  よう咲いた
  耳に巻いてすっぽんぽん
  も一つ巻いてすっぽんぽん (大阪)
 子どもたちは、その蓮花草の花で、首飾りをつくっている。
花たばもつくっている。
その蓮花草の花を摘むときに、うれしさのあまり、こんなわらべ唄をうたうのである。
この唄は、「つばな摘もう、つばな摘もう、今年のげんげはよう咲いた」(狂言・筍盗人)と出ているほどに、相当に古い歴史をもっている唄である。
花を一つ摘んで、耳のへんでくるくると回す。
が、この「耳」は「身々」であって、蓮花草の花輪を、からだいっぱいに巻きつけて踊ろうというのが、本当の意味のようである。
「すっぽんぽん」も、仕舞の鼓の音を示している。
なにわの子どもらしい風流なわらべ唄である。
  茅花(つばな)食って
  実(み)食って
  つばなのからで
  屋根ふいて
  鶴や亀に子をうましょ  (三重)
 蓮花草の花であふれている田んぼの土手で、子どもたちが、茅花の芽を摘んでいる。
それは、5センチぐらいまでの丸々とふとった竹の子のような姿をしている。
その皮をはぐと、白い湿った綿がはいっている。
その綿をかむと、ほんのりと甘い春の香りが、口のなかにひろがっていく。
  わけがため吾が手もすまに春の野に抜ける茅花ぞ食(を)して肥えませ (『万葉集』)
       

 この茅花(つばな)は、精がつくといって、古代から春の野に出て摘んで食べたものらしい。
「鶴や亀に子を生ましょ」も、「つばなのからで屋根ふいて」も、春のもつムードが、子どもにそううたわさなければならないものを、春の野はもっていたのである。
  土筆(ほうし)だれの子
  杉菜の嫁の子
  一本ぼうしはないもんじゃ
  二本も三本もあるもんじゃ  (広島)

 茅花は、よく乾いた日当たりのよいところに生える。
土筆(つくし)、茅花の咲く近くに、あのひょうきんな頭をもちあげている。
子どもたちは、その土筆を摘んで帰って、夕食のごまあえにする。
一本生えていると、近くに、何本も土筆が生えているはずである。
それで、「一本ぼうしはないもんじゃ。二本も三本もあるもんじゃ」といって、注意して見つける。
 小かごには、茅花と土筆がいっぱいはいっている。
土筆の頭の坊主になっている下に、いくつかの節がある。
その節ごとに、スカートのようなものがついている。
これを袴(はかま)と呼んでいる。

  つくしんぼ
  どうしんぼ
  彼岸の入りに
  袴はいて出やれ   (埼玉)
 この袴のところで抜き取って、またもとのようにさしておく。
その接ぎめの当てあいをしながら、子どもたちは帰って行く。
当てられたら、その土筆を相手にやる。
その一回ごとに、子どもたちはうたう。

  つうげんぼ
  土筆(つうげん)
  どこついだつうげんぼ
  ここらでついだ
  つうげんぼ     (高知)
(『わらべうた――子どもの遊びと文化』相馬大 創元社 1976年)
巻第八 1460
  紀ノ郎女、大伴ノ家持に贈った歌。
我奴(わけ)が為、我が、手もすまに、春の野に摘める茅花(つばな)ぞ。食(め)して肥えませ

あなたに生きて頂きたいと願うている、わたし自身の欲望のために、ちっとも手を休めないで、春の野に出て、穂を抜いた茅花でありますから、お上りなされて、お肥えなされませ。
(『口訳万葉集(中)』折口信夫 岩波現代文庫 2017年)
今朝の父の一枚です(^^)/
動き回っていたので写せていないかなと思っていたので喜んでいました。

 ジョウビタキ 日本画にも描かれる孤独な〝冬鳥〟

 ✤〝火たたき〟の音

 東京地方では、毎年サザンカの開花する11月ころになると、冬の使者であるジョウビタキの姿を見かける。
オスは、頭部が銀白色、顔やのどは黒色、下面の腹や腰や尾は赤褐色、黒色の翼に白斑のある美しい小鳥だ。
メスは、オスにくらべてやや地味な色彩で、淡褐色の体に赤褐色の尾、翼には雌雄共通の白斑がある。
緑の少ない冬の庭や公園、農耕地などでは、黒や赤褐色といったこの鳥の渋い色彩がほどよく調和し、日本画にもよく描かれる。
 ジョウビタキは、色彩が独特であるだけでなく、特徴のある行動からも、野外での識別は容易である。
電線やテレビアンテナ、空き地の杭、有刺鉄線などにとまって、小刻みに尾を左右に振っては頭をチョコンと下げ、〝ヒッヒッヒッ〟といった軽やかな声で鳴く。
ジョウビタキの名の〝ヒタキ〟の意味は、この嘴をたたいて鳴らす音が、火打ち石を打ち合わせる〝火たたき〟の音に似ていることに由来している。
(『都市鳥ウオッチング 平凡な鳥たちの平凡な生活』著:唐沢孝一、絵:薮内正幸 ブルーバックス 1992年)