2024年2月20日火曜日

この蒸し暑さで…

雨があがり出かけました。
なんか蒸し暑くて梅雨時みたいな湿気
もしかしたらカタツムリが出てきているかなぁと思って探すと…
この暖かさに…

みなべ町の「南部梅林」 暖冬で花散り1週間前倒して閉園へ〟(和歌山NHK)
ブラタモリがもうじき終了になりますね…(T_T)
でも、ある方が呟いていましたが
定年を過ぎても嘱託で働き続けてこられたようなもの。
78歳のタモリさん本当にお疲れさまでした!
タモリさんを見ていて同じ高齢者として学ばなければならないなと思ったのは
自分の知識をひけらかして得々と話をしないこと。
先走って話すのではなく、聞かれたことに言葉を選び、分かりやすく説明すること。
若い人にも謙虚に学ぶことなどです。
タモリさんの番組収録時の様子がよく分かるのは

京都・嵐山~嵐山はナゼ美しい!?~」(2016年4月30日放送)の
終了後に「おまけ」でタモリさんが
どうだった?初めてのロケ」と聞くと

近江友里恵さんが
いろんなことで、今、頭がいっぱいですね。
タモリさんたちが、カメラが回ってないときも
ずっとおしゃべりが止まらないのが、
ちょっとビックリしました。


タモリ)「べつに回ってなくてもいいんだよ

近江)「石の壁のところで、ずっと話が盛り上がって
こんな人たち、なかなかいない。
ほんとおもしろい人たち、いっぱい出てくる
近江さんの感想にあるように
タモリさんは、何か蘊蓄(うんちく)を垂れようとはしていません。
専門家の人たちから学ぼうとしておられるし、楽しんでおられる。

この時の案内役には
京都大学准教授(造園学)深町加津枝さん
まいまい京都の梅林秀行 さん
京都教育大学名誉教授(地質学)の井本伸廣さん

案内役のみなさんは、専門用語や横文字をただ並べるのではなく
専門用語も具体的にわかりやすく説明されていました。
最新 地学事典』(平凡社 3月発刊予定)に「ブラタモリ」の項目が載るそうです。
タモリさんや番組製作スタッフの努力が評価されたと思います。

番組の中で日本列島に住む人たちは、
自然災害に苦しめられると共に恩恵も受けてきたことを話されていました。

能登半島や輪島も訪ねていました。
能登半島~なぜ能登の風景は人の心を打つのか?~」(2022年7月16日)

輪島~輪島塗はなぜ日本を代表する伝統工芸になった?~」(7月23日)
今回の能登半島地震について

能登半島地震と活断層──繰り返される「想定外」の背景に何があるか?
             鈴木康弘(名古屋大学減災連携研究センター教授)

 1 能登半島地震は「想定外」か?

 2024(令和6)年元日に起きた能登(のと)半島地震は、過去百年間に日本で起きた活断層地震のうち最大規模のマグニチュード(M)7.6であった。
半島北部の沿岸海域には複数の活断層があり、それが連動した稀(まれ)な地震だとの見解もあるようだが、そうではなく、むしろそこに存在した90kmを超える長い活断層が活動したために起きた典型的な地震であり、当然「想定」されていなければならなかった。
(『世界 2024年3月号』岩波書店)
 能登半島北岸の直線的な海岸線は活断層がつくった地形であり、その活動の結果、12万~13万年前の海岸付近の地形(海成段丘<かいせいだんきゅう>)が珠洲(すず)市では標高120mにまで隆起していることが知られていた。
こうした地形が標高100m以上に持ち上げられている場所は、日本においては能登半島のほか、室戸岬、男鹿(おが)半島、佐渡島(さどがしま)、西津軽、奥尻島(おくしりとう)、種子島(たねがしま)などごく一部の場所に限られ(Ota 1975、日本第四紀学会編 1987など)、地震に伴う隆起がその原因となっていることを地形学者は明らかにしてきた。
 今回の地震により半島北東部の珠洲では2m、北西部の輪島西部では4mを超える隆起が確認されている。
海底活断層沿いでは8m近い隆起が起きている可能性もある。
その結果、持ち上げられた海水が沿岸部に打ち寄せ、大きな津波となった。
半島東海岸の珠洲市南部から能登町にかけて津波が陸地に遡上(そじょう)し、甚大な被害を与えた(岩佐ほか2024)。
しかし北岸は隆起したため、せりあがった岸壁が防波堤となって、輪島市域では津波の著しい浸水が起こらなかった(後藤ほか 2024)。
こうした違いを日本地理学会や国土地理院が作製した地図で見ると、一見、東海岸で津波が高かったかのように見えるが、実態はまだわかっていない。
そもそも陸地が大きく隆起した際の津波調査は難しい。
また、隆起・沈降を考慮した津波対策はこれまで念頭になかったため、今後に大きな課題を残した。
 阪神・淡路大震災(1995年)を引き起こした兵庫県南部地震の発生以降、地震を起こす活断層を、陸上・海上を問わず明らかにして、地震発生を想定する努力が進められてきた。
今回の震源となった海底活断層は、2013年に国交省と内閣府と文科省の合同検討チームにより、Mw7.6(モーメントマグニチュードのため気象庁マグニチュードに換算するとさらに大きい)地震を起こし得る、長さ94kmの断層(F43)として認定され、津波想定に使われた。
そのため今回の地震は認識されていたかのようにみえるが、地震(揺れ)の震源として想定されていなかった。
 政府の地震調査研究促進本部(地震本部)の地震調査委員会において、海域の活断層の地震発生予測が遅れ、間に合わなかったと言えないこともないが、津波の原因としては考慮されながら10年以上も放置されていたことになる。
私も委員会発足時から専門委員の立場にあるため責任を感じ、なぜ問題が重く受け止められず、想定が遅れたのかについて検証が必要であると思う。
(以下、項目だけを転記します)

 2 沿岸活断層が見過ごされた科学的理由

 3 想定できなかった社会的理由

 4 長大活断層の問題

 5 これからどうすべきか

(『世界 2024年3月号』岩波書店)
今朝の父の一枚です(^^)/
ジョウビタキのメスなんですが、
これだけ暖かくなるともうじき日本を去って行くのかな?

第3章 飛ぶために進化した体
 8 高い血圧、高い体温 
鳥は、人間でいうところの高血圧


 体内にもつ血液の量は、標準的な体格の飛翔する鳥で、体重のおよそ1割。
人間の場合、平均的な体格の人で、体重のおよそ13分の1ほどですから、鳥の方が多い割合となります。
 鳥は、肺で十分な酸素を取り込んだ血液を、高い圧力で体内に循環させています。
米カーネル大学の報告(1993)によると、ニワトリで収縮期の最高血圧が175ミリメートルHg前後、拡張期の最低血圧が145ミリメートルHg前後あり、平均血圧は160ミリメートルHgほど。
カナリアでは収縮期が220、拡張期が150、平均185ミリメートルHgと報告されています。
いずれも安静時の血圧であり、急な飛翔などの際には、数値が大きく跳ね上がります。
 ちなみにシチメンチョウはニワトリよりも高めで、250/170ミリメートルHgと報告されていますが、食肉用に高脂質の餌を常食させられていると、最高血圧が300をはるかに超えて、400ミリメートルHgに迫ることもあるようです。
人間の血圧は平均で120/80ミリメートルHgほどですから、驚くべき高さです。
安静にした状態で収縮期の最高血圧が300ミリメートルHgを超えていたら、人間ならまちがいなく倒れていて、死の危険っさえもあります。
…つづく…
(『鳥を識る なぜ鳥と人間は似ているのか』細川博昭 春秋社 2016年)